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お店に100%の満足度を求むべからず

これまでたくさんの友人・知人を新橋の行き着けのお店に案内してきた中で、「あのお店はお店の人が気に入らないから嫌い」とか、「あの料理はあまり美味しくないね」とか、「まずまずのお店だけど全体的にはいまいちだね」とか、「料理、サービスの割には高いね」など、低い評価のコメントをもらったことが何度もあります。
安くて美味しいと人気のお店に連れていった人の中にも、低い評価のコメントをした人がいました。

そういう低い評価のコメントに関しては、私自身、「なるほどなぁ」と思う点もあるんです。
例えば、常連さんには愛想よく対応するのに一見さんにはそっけない態度をとるお店であれば、常連さんには居心地良くても一見さんは居心地悪いでしょうし、いろんなお酒を飲みたい人にとってお酒の品揃えの少ないお店は評価が低いでしょうし、あまり飲み代を捻出できない人にとっては高いお店はいいお店ではないでしょう。

私だってこのブログに載せているお店はお勧めのお店として紹介していますが、それぞれのお店に対して100%満足しているわけではありません。
お店に対して「この点はいまいちだなぁ」と常日頃から感じている点はそれぞれのお店ごとにあるんです。
ただ、いろんなお店をたくさん飲み歩いてきた経験から、「お店に対して100%の満足度を求めてはいけない。100%の満足度を求めてしまうと100%楽しむことができないから」という思いに至りました。

私がいろんなお店を徘徊するうようになったのは、「このお店で満足できなかった部分はあのお店で補おう」というふうに考えれば自分の満足度をより高められるということに気付いたからです。
お店ごとにすべてカラーが違うので、その違いを楽しむ術を身につけることができれば飲み歩きが一層楽しくなるというわけです。

お店側はお店側でお客さんの要望や対応をみながら改善の努力をしているのでしょうが、それにも限界はあります。
お客さんのほうが圧倒的に数は多いし、いろんなタイプ、嗜好のお客さんがいるのですべてのお客さんを100%満足させるのは無理でしょう。
そういう意味では、いろんな制約がある中で、お店なりにできる範囲でできるだけのことはやっているんだろうと想像します。

だから、お酒の場を楽しむための心得としては、『お店に100%の満足度を求むべからず』ということをお勧めしたいですね。

by yoron-shinbashi | 2011-05-08 08:23 | 新橋酒場流儀  

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