「いいお店」は人それぞれ違うと知るべし

私はこれまで、おそらく何百人もの人に新橋のいろんなお店を紹介してきました。
これは、私が好きな新橋という街、特に新橋の飲食店を多くの人に知ってもらうことで新橋全体を盛り上げ、かつその過程を自分自身も楽しもうという考えに基づいてやっているボランティア活動です。
連れていった人が喜び、お店側も喜び、そして自分も楽しい、それらの相乗効果で新橋が活性化する、遊びでありながらヤリガイがあります。

ところで、いろんな人たちにたくさんのお店を紹介していく中で、人それぞれに自分に合うお店、合わないお店があることがわかりました。
これは他人だけではなく自分自身でも同じです。
要するに、「いいお店」という評価はすべての人に共通のわけではない、ということです。
よく考えてみれば当たり前のことなのでしょうけれど。
また、「いいお店」と複数の人が言ったにしても、それぞれが評価している“いい”のポイントが違うこともあります。
安くて美味しいのがいい、お酒がいい、料理がいい、お店の人がいい、雰囲気がいい、客層がいい、、、いろんな見方があります。

一つのお店はいろんな人たちによって構成されています。
お店の人、お客さん、お客さんでも常連から一見客まで、また一人客から団体客まで。
こういった人たちと自分の関わり方によっても、自分にとって「いいお店」であるかどうか決まります。
例えば、一見客がなじみにくいお店(常連たちが内輪ノリだけで盛り上がっているお店、お店の人が常連ばかり相手にしているお店等)に入ってしまった初めてのお客にとってはそのお店はいいお店ではないかもしれません。
あるいは、女性客が静かに楽しく飲もうと思って入ったお店なのに、酔っ払いの男性客が多く、しかもその男性客がよく絡んでくるようなお店であれば女性客にとっては居心地の悪いお店になってしまうかもしれません。

仕事のストレスを発散するために仕事帰りに同僚たちとワイワイ騒いで盛り上がりたい人にとっては、そういう飲み方を許してくれるお店はいいお店かもしれませんが、同じお店でも、逆に静かな環境の中で飲みたい人にとっては、うるさい団体客を入れたり、うるさい状況を注意しないお店はいいお店にはならないかもしれません。
どちらのスタンスで飲むかによっても「いいお店」の評価が分かれるわけです。

お店側はお店側で、自分たちにとっての「いいお店」をつくってそれを維持しようとしています。
誰でも自由に入店させることでオープンなお店=いいお店というイメージをつくろうとしているところもあるし、泥酔したお客や迷惑なお客を拒否することで安心・安全なお店=いいお店というイメージをつくろうとしているところもあるし、自分のお店に合う客層だけを入れることで一定の質が保たれているお店=いいお店というイメージをつくろうとしているところもあります。
このお店側のスタンスに接した時に、それをお客側がどう受け止めるかでも「いいお店」の評価は違ってきます。

もちろん、飲食業の基本の部分である、料理やお酒の内容・質、値段、お店の人たちの接客態度等で「いいお店」かどうかを判断する人は多いでしょう。
このあたりは多くの人に共通点を見い出せるかもしれません。
ただ、プラスアルファの部分ではどうしても、お店全体の総合評価において個人差が出てきます。
Aさんにとっては100点満点のお店でも、Bさんにとっては「たしかに美味しく雰囲気もいいけど、このあたりがいまいち」ということで60点という評価になってしまうことだってあるのです。

私は新橋の飲食界を盛り上げる意図で当ブログにおいてたくさんのお店を紹介しておりますが、皆さんがもしこのブログを参考にされて「よし、このお店へ行ってみよう」と思い立ち実際に行かれた際には、ぜひご自身の目で見て口で味わって、全体を体験した上で自分にとって「いいお店」かどうかを判断していただければと思います。
ここで紹介しているお店は、あくまでもヨロンという一個人の視点で紹介しているにすぎないので、その点を読み取っていただければ幸いです。
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by yoron-shinbashi | 2011-04-15 14:14 | 新橋酒場流儀  

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