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【№86】お客さんが辞めさせない昭和肝っ玉母さんの店、『翁鶴酒蔵』

新橋駅前ビルは、新橋にあって昔ながらの新橋の雰囲気を色濃く残すビルであるが、このビルには昭和の香り漂う飲食店が今なおたくさんある。
そんな中の一つに、店主がお店を辞めたいと思っているのにお客さんが辞めさせてくれないというお店が新橋駅前ビル1号館にある。
お店の名は、『翁鶴酒蔵』。(おきなづるさかぐら)
以前はすぐ隣に名物店主のいる『和作』というお店があったのだが、このお店は残念ながら店主の健康上の問題で閉店してしまった。
和作も老舗のお店だったが、その和作以上に古いのがこの翁鶴酒蔵。

お店は昭和の肝っ玉母さんといった感じの女将が一人で切り盛りする。
常連さんはこの女将を慕ってやって来る。
何でも14年ほど前にご主人に先立たれ、その時にお店を辞めようと考えたようなのだが、常連さんにお店を続けてほしいと懇願され今日に至っているとか。
もともとはご主人がお店をやっていたのでそれを手伝うかたちでお店に入ったと聞く。
店構えはいかにも昭和という感じで、のれんもところどころ破けていたりして、それがまた歴史の長さを物語っている。
店内に一歩入るとそこも昭和の雰囲気だ。

お酒や料理の種類はそんなにないのだが、女将の手作り料理をつまみながら、女将や他のお客さんとやりとりしつつ過ごすひとときが何とも楽しい。
自分の家にでも帰ったようにホッとした気分になるのである。
こじゃれていて、美男美女の店主やスタッフのいるお店にしか興味のない人にははっきり言って向かないお店だ。
けど、昭和風の肝っ玉母さんの温かみのある人間性に触れて癒されたい、その女将のいるお店でその女将の人柄にひかれてやって来るお客さんたちと一緒に楽しいひとときを過ごしたい、そんな人にはまさにピッタリのお店だ。
老舗大衆酒場ファンにはたまらないお店にちがいない。
カウンター、テーブル席入れても14、5名ぐらいしか入れない狭さかげんもちょうどいい。
昭和のお店がだんだん消えゆく傾向にある昨今の新橋。
このお店が気になった人は早めに訪れてみたほうがいいだろう。

<お店データ>

東京都港区新橋2-20-15 新橋駅前ビル1号館1F
TEL:03-3572-5330
定休日:日、祝日

食べログ

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by yoron-shinbashi | 2011-06-18 08:40 | 座り飲みの店  

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